NISA銘柄は何種類買える?つみたて投資枠、成長投資枠別に解説!

「NISAの銘柄が多すぎて何を選べばいいかわからない」そんな悩みを抱えていませんか?つみたて投資枠は約347本、成長投資枠は約2,600本以上と、銘柄の選択肢は膨大です。

この記事では、つみたて投資枠、成長投資枠別の対象銘柄から複数銘柄を持つメリット・デメリットまで、NISA銘柄選びのすべてを分かりやすく解説します。

NISAで購入できる銘柄

NISAには「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2つがあり、それぞれ購入できる銘柄の種類や数が大きく異なります。まずは各枠の特徴を押さえておきましょう。

つみたて投資枠の対象銘柄

つみたて投資枠で購入できるのは、金融庁の基準を満たした投資信託(およびETF)のみです。対象となるのは、販売手数料が無料(ノーロード)で、信託報酬(保有中にかかる手数料)が一定水準以下など、厳しい条件をクリアした商品に限られます。2025年12月19日時点では、約347本の投資信託が対象です。

出典:金融庁「つみたて投資枠対象商品」

代表的な銘柄としては、次のものが挙げられます。

投資初心者にとって選びやすい銘柄が揃っており、NISAのスタートに適しています。

成長投資枠の対象銘柄

成長投資枠では、投資信託だけでなく、個別株式やETF、REIT(不動産投資信託)などの幅広い商品に投資できます。投資信託は約2,260本、ETFやREITは約397本と、つみたて投資枠よりも多くの銘柄を扱っています。

出典:資産運用業協会「対象商品リスト」

ただし、整理・監理銘柄(上場廃止が決まっている・そのおそれがある株式)や、毎月分配型・高レバレッジ型の投資信託などは対象外です。

代表的な投資対象は以下のとおりです。

成長投資枠は、選択肢が多い分、自分の投資目的に合わせて柔軟に組み合わせることができます。


NISAで買える銘柄数に上限はあるのか

結論から言うと、NISAで購入できる銘柄数に、上限はありません。

つみたて投資枠、成長投資枠のどちらも、対象銘柄の中であれば何銘柄でも組み合わせられます。また、2つの枠を併用して異なる銘柄を保有することも可能です。

ただし、年間投資枠には上限があるため(つみたて投資枠は120万円、成長投資枠は240万円)、銘柄を増やすほど1銘柄あたりに投資できる金額は少なくなります。

銘柄数に制限はないものの、むやみに増やすより、自分の投資目的に合った銘柄を厳選することが大切です。


NISAで複数銘柄を持つメリット

NISAでは複数の銘柄を組み合わせて保有できます。複数銘柄を持つことで、リスク管理の面でも、自分に合った運用スタイルの面でも、1銘柄だけでは得られないメリットがあります。

値動きの異なる銘柄を組み合わせてリスクを分散できる 

複数銘柄を持つ最大のメリットは、価格が下落したときの影響を和らげられることです。

1つの銘柄だけに投資していると、その銘柄が値下がりしたとき、資産全体がダメージを受けます。一方、値動きの異なる銘柄を組み合わせると、一方が下がってももう一方が補ってくれる可能性があります。

たとえば、以下のような組み合わせがリスク分散の代表例です。

ただし、同じ地域、同じ資産クラスの銘柄を複数持っていても分散効果は薄くなるため、組み合わせの内容が重要です。

リスク許容度に合わせて自分好みのポートフォリオを作れる

複数銘柄を持つことで、自分のリスク許容度に合った資産の配分(ポートフォリオ)を組むことができます。

ポートフォリオとは、どの銘柄にどの割合で投資するかを示した「資産の組み合わせ」のことです。1銘柄だけでは配分の調整ができませんが、複数銘柄を持つことで、リスクとリターンのバランスを自分でコントロールできます。

習熟度別の目安は以下のとおりです。

投資の運用に慣れてきたら、知識や経験を基にポートフォリオを見直し、段階的に自分に合った運用方法を取り入れていきましょう。


NISAで複数銘柄を持つデメリット

複数銘柄を持つことにはメリットがある一方、注意すべきデメリットも存在します。銘柄数を増やす前に、しっかり確認しておきましょう。

銘柄の選び方・管理が複雑になる

複数銘柄を保有すると、選ぶ手間だけでなく、その後の管理も複雑になります。

例えば、3〜4銘柄を持つ場合、それぞれの値動きや運用状況を個別に確認する必要があります。その結果、「どの銘柄がどれくらい増えているのか」「全体でどのくらいのリターンが出ているのか」が把握しにくくなりがちです。

特に投資初心者の場合、管理の複雑さが原因で確認作業が億劫になり、放置してしまうケースも少なくありません。銘柄数は「自分が無理なく管理できる数」に抑えることが、長く続けるうえでの重要なポイントです。

組み合わせ次第では分散効果が得られない

銘柄数を増やしても、組み合わせ方が悪ければ分散効果はほとんど得られません。

分散投資の本来の目的は、値動きの異なる資産を組み合わせてリスクを軽減することです。

例えば「全世界株式インデックスファンド」と「米国株式インデックスファンド(S&P500)」を両方持つケースでは、どちらも株式中心で値動きが非常に似ているため、実質的な分散にはなりません。

銘柄数より「値動きの異なる資産を組み合わせているか」を意識することが、分散効果を得るうえで重要です。


初心者がNISAで銘柄数を決める際の考え方

銘柄数は「多いほどよい」わけではありません。自分が選ぶ商品の中身を確認したうえで、本当に必要な数を判断することが大切です。

1銘柄でも十分に分散されているケース

1銘柄でも、商品の中身がすでに広く分散されているものであれば、十分な分散効果が得られます。

例えば「全世界株式インデックスファンド」は、1本の投資信託の中に数千社の株式が組み込まれています。1銘柄を購入するだけで、日本、アメリカ、ヨーロッパや新興国など、世界中の企業に自動的に分散投資が可能です。このような商品を選ぶ場合、無理に銘柄数を増やす必要はありません。

2〜3銘柄が適しているケース

購入しようとしている銘柄が特定の地域や資産に集中している場合は、2〜3銘柄の組み合わせが適切です。

例えば「米国株式のみ」に投資するファンドを1本だけ保有すると、アメリカ経済の影響を一極集中で受けることになります。そこに「債券ファンド」や「全世界株式ファンド」を加えることで、値動きの異なる資産を組み合わせられ、リスクを和らげる効果が期待できます。

ただし、銘柄を増やすほど管理の手間も増えるため、初心者は2〜3銘柄程度に抑えておくことが現実的です。


NISAの銘柄の選び方の3つの基準

初心者ほど最初の銘柄選びに迷ってしまい、始める前から疲弊しがちです。ここでは最初に銘柄を選ぶべき3つの方法について解説します。

1.投資先の地域が偏っていないか確認する

銘柄を選ぶ際は、投資先の地域が特定の国や地域に集中しないよう意識することが大切です。

例えば、日本株だけに投資している場合、日本経済が低迷すると資産全体がダメージを受けます。一方、日本、米国、新興国など複数の地域に分散していれば、ある地域の経済が落ち込んでも、他の地域でカバーできる可能性があります。

銘柄を選ぶ際は、目論見書や商品説明に記載されている「投資地域の内訳」を確認しましょう。特定の国への集中度が高すぎないか、チェックする習慣をつけると安心です。

2.信託報酬(手数料)が低いものを選ぶ

銘柄を選ぶ際は、信託報酬(投資信託を保有し続ける間にかかる管理費用)が低いものを優先しましょう。

つみたて投資枠対象ファンドの信託報酬はおおむね年率0.1〜1.5%程度ですが、長期投資ではこの差が大きく影響します。たとえば、100万円を20年運用した場合、年率0.1%と1.0%では最終的な手取り額に数十万円の差が生じることもあります。

具体的には「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」の信託報酬は年率約0.05775%と非常に低水準です。コストを抑えることは、長期的なリターンを守る上で欠かせません。

3.インデックスファンドを優先する

投資初心者は、インデックスファンドを優先して選ぶことをおすすめします。

インデックスファンドとは、日経平均やS&P500といった市場の指数に連動することを目指す投資信託です。市場全体に幅広く投資するため、自然と分散の効果が期待できます。

また、運用担当者が銘柄を選び続けるアクティブファンドと異なり、運用コストを低く抑えられる点も特徴です。

シンプルで低コスト、かつ分散が効いているインデックスファンドは、初心者が最初に選ぶ商品として最も適しています。


【リスク別】NISA銘柄の組み合わせ例 

リスク許容度によって、最適な銘柄の組み合わせは異なります。以下に3つのケース別ポートフォリオの例を紹介しますので、自分に近いものを参考にしてください。

1.リスクを抑えて安定運用したい場合 

安定運用を重視するなら、全世界株式ファンド1本に絞るか、債券ファンドとの組み合わせがおすすめです。

株式は価格変動が大きい一方、債券は株式と逆方向に動きやすい性質を持ちます。そのため、株式と債券を組み合わせることで、相場が下落した局面でも資産全体の落ち込みを和らげる効果が期待できます。

【組み合わせ例】

値下がりを最小限に抑えながら、長期的に資産を育てたい人に適した構成です。

2.バランスよくリターンを狙いたい場合 

リスクとリターンのバランスを取りたいなら、全世界株式と先進国株式を組み合わせる構成が有効です。

全世界株式は新興国も含むため幅広い分散が可能ですが、値動きがやや大きくなる場面もあります。先進国株式と組み合わせることで、安定した先進国経済への比重を高めながら、適度な成長も狙えます。

【組み合わせ例】

堅実に増やしつつ、資産全体の成長も期待したい人に合った構成です。

3.積極的にハイリターンを狙いたい場合

高いリターンを狙うなら、米国株式や新興国株式など、成長期待の高いファンドを中心に組み合わせることもできます。

ただし、リターンが大きいほど価格の上下も激しくなります。一時的に資産が大きく減っても、売らずに持ち続けられるかどうかを事前に確認しておくことが大切です。

【組み合わせ例】

短期の値下がりに動じず、長期で成長を追い求められる人に向いている構成です。


まとめ|NISAの銘柄は何種類買うかより「組み合わせの質」が重要

NISAには「つみたて投資枠」と「成長投資枠」があり、購入できる銘柄数に上限はありません。

ただし複数銘柄を持つ際は、銘柄数より「値動きの異なる資産を組み合わせているか」が重要です。

初心者は全世界株式インデックスファンド1本、または2〜3銘柄程度に絞り、信託報酬の低さと地域分散を意識して選ぶことが運用を継続していくうえで基本となります。